音楽、しかもジャズが題材ということで、どこか自分との距離感を感じてしまう方も多いと思います。
ですが、その内容は、音楽の話に見えて、実は主人公である宮本大の人生。いや、「生き様」の話です。
大は、どんな困難があっても、ジャズが上手くなりたいという気持ちに純粋で真っ直ぐ。その気持ちの強さで道を切り開いていきます。
すごくざっくり言うとそんな話なのですが、読み進めていくことで、あなたの心に響くことはもちろん、人生に響くこと間違いありません。
この記事を読めばそんな『BULE GIANT(ブルージャイアント)』の魅力をより知ってもらえるとともに、あなたがこの作品を読むべきか、判断材料になることをお約束します。
『BULE GIANT』のあらすじ
主人公の宮本大は、中学時代に観たジャズの生演奏に心打たれ、テナー・サックスの練習を始めます。
ジャズのために高校卒業と同時に上京。実力も人脈もお金もないため、多くの壁にぶち当たります。
しかし、ジャズへの純粋で熱い気持ちで少しずつではありますが前進。やがてその気持ち、「生き様」が乗り移った演奏が、周囲に影響を与えます。
そんな主人公の大が、出会いと別れを繰り返しながら、世界一のジャズプレイヤーを目指す物語です。
これが『BULE GIANT』の面白さ‼「猪突猛進」「影響力」「匂わせ」がキーワード。
『BLUE GIANT』の魅力をそれぞれのキーワードに分けてお伝えしていきます!
「猪突猛進」な生き様
冒頭にも書きましたが、大はジャズに対して純粋で真っ直ぐ。言うまでもなく努力をしているのですが、その姿は必死という以上に、ある意味、自然体、大らしさ、「生き様」を感じます。
上手くなるという方向だけを見てただ自然に「猪突猛進」しているのです。
たとえ家族が亡くなっても、恋人と別れてでも、大事な仲間と離れてでも、必要以上の寄り道はしません。
熱い人間味がありながらも、「猪突猛進」を続ける大の生き方に、私たちは憧れを抱き、気がつけば目頭を熱くしながら応援しています。
仲間達への「影響力」
大を応援している「わたしたち」というのは何も読者だけではありません。作中の登場する仲間達も同じです。
友人、恩師、バンドメンバー、主人公に関わるすべての人が大きな影響を与えられ、同時に大を応援しています。
夢が叶った、叶わなかったに関わらず、大の生き方を見て、今、自分がすべきことを考え、前を向いて生きようと変化していくのです。そんな主人公以外の姿にも、私たち読者は、心が動かされます。
「匂わせ」がうまい
各巻末には、その巻で登場していた人物に、数年後、インタビューをした姿が描かれます。
内容は、いずれも主人公に対する思いを聞くものです。その返答が、大への思いを匂わせ、ダイの未来を匂わせ、次巻を匂わせ、そして私自身の中にもっと読みたいという気持ちを匂わせます。
この「匂わせ」こそが、もっと読みたい、次巻が楽しみ、という気持ちを高め、最後の最後に読者を作品に引き込んでいきます。
この漫画が好きな人『BULE GIANT』を読むべき。
音楽が絡んだ人間味の溢れる、熱い、感動できる話が好きな人におすすめ。
具体的には、坂道のアポロン、BECK、4月は君の嘘、ピアノの森、少年ノートなどです。
まとめ
- ジャズにかける主人公の「生き様」を描いた物語。
- 「猪突猛進」「影響力」「匂わせ」がBULE GIANTの面白さ。
- 音楽が絡んだ、熱い、感動できる話が好きな人におすすめ。